お昼休みに後輩に誘われたので、ランチへ行った。
「最近、困っていることあるんすよねー。」と高橋
『ん、めずらしいじゃん。何?子供のこと?』
「それもまぁあることはあるんですけど、家のゴミのことでして。」
『ゴミ?ゴミがどうしたの?分別が細かくなったから面倒とか?』
「いや、まぁそれもあることはあるんですけど、近所に住んでる町内会長さんがやたらうるさくって。」
『ゴミに?夜中に捨てるなとか?』
「それもまぁツッコミもらうんですけど、出したゴミを朝一チェックしているんですよ。定年後、やることがなくっていつもゴミパトロールしているんです。」
『会長が?』
「そう、会長が。今や町内会長というよりもゴミのご意見番って感じですから。」
『きちんと仕分けていたら問題ないんじゃないの?』
「まぁね、仕分けていてないと大変ですけど、仕分けていても大変なんですよ
これは、まだ使えます。とか、言ってくるんですよ。」
『それは面倒だね。』
「おかげで、捨てきれないフライパンが家に溜まってきましてね、昨日数えたら6個もありまして、さて困ったなーと。」
『捨てると怒られるんだ。』
「そうなんですよ。いちいち言ってくるんですよ。あれはまだつかえますって。」
『年寄りを相手にするのは面倒だね、会長の奥さんに文句言ったら?』
「それが昨年末に、奥さんに愛想つかされて、捨てられちゃったんですよね。」