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「殉死」を読む

 

新装版 殉死 (文春文庫)

新装版 殉死 (文春文庫)

 

乃木将軍の本。将軍のことは、乃木神社が以前住んでいた桃山御陵(明治天皇の墓)横にあったのと、坂の上の雲で司馬遼太郎がひたすら無能扱いしていたことの記憶しかない。それでも明治天皇が亡くなってから、奥さんと自決したことぐらいは知っている。

 

ようは死を決意するにあたり、どういった盛り上げ方をしていって、行為にいたる作品に仕上げているのかなというところも興味があったが、そこは司馬遼太郎だけあって、なんか見てきたかのような事実(っぽいこと)を積み上げてその日にいたるのはさすがだなぁと。

奥さんが自決するところ、ほんと乃木将軍はどうしようもない奴だなと思った次第だけど、読後一巡して、そういうクズっぽいところ(愚直なところ)も魅力なんだろうなとも思ったり。

個人的には児玉源太郎的な人間の方が魅力があって好きです。

 

そういえば先日こういう記事をみました。

靖国神社近くの路上で男性自殺か 遺書らしき文書残す - 産経ニュース

遺書とみられる文書は判別が困難 

 

靖国神社で割腹自殺を遂げた男性「上皇陛下の靖国参拝かなわず詫び」 - ライブドアニュース

 ご遺族から遺書を見せてもらったのですが、“誤解して欲しくないのは、御親拝がかなわなかったことを批判しての死ではない。我々が御親拝の環境を作れなかったことに対するお詫びなのです”といった内容のことが書かれていました/「週刊新潮」2019年5月23日号 掲載

 結局遺書は読めたんかいとおもったのだけど、乃木将軍の準備の良さをあらためて関心する次第にもなったニュース。ご冥福をお祈りいたします。