司馬遼太郎の作品でもなぜかわりと好きな方で映画の上映が楽しみでした。
ただ、全般的にどうしても尺が短く、気になることがいくつか。
-家老になる前が全く描かれていないのがまず残念でした。陽明学への傾倒や放蕩時代に触れないと落差がでない。
-なんていうか藤沢周平的な夫婦の絆を描いているようで、そういった視点なのはわかりますが、ちょっと違和感。
-最終兵器であるガトリング砲の描写をもっとドラマチックにすべきだったのでは?
-銃撃の後、破傷風が原因で数日後に亡くなると描写しないと、原作をしらないとやや意味不明では?
-掛け軸など、書がすごい。カラスの絵もよかった。エンドロールに書家の名前があったけど失念した。
-薩長土の連合軍の司令官の愚かしい所の描写がやや直線的すぎた。
-芸者遊びから長岡城奪還しての盆踊り。カラスの絵から最後の荼毘への伏線はよかった。
などなど。
そもそも原作にして、ちょっとおとしどころが難しいストーリーと思っていたので、なかなかまとめるのは難しいので、人物描写に中心をもってきたのは正解だったのかもしれません。