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sekerto internacionalo

もう、ダメかもしれない。

村から追われて、必死で逃げて来たここがどこか分からない。

とりあえず、目の前にあった空き家を拝借する。見上げると急に空模様が怪しくなってきた。雨の臭いが周囲に立ち込める。

 

しばらくして雨が雷雨になり、「助かった」と思った。これですこしはわたしの捜索隊も休止せざるを得ないだろう。その時、外で声がした

「あー、しばらくここで休むか」
「まったくどこまで逃げたのか、あいつめ」
「最後は見つけ出して、裁判だけどな、いひひひ」

 

人が入ってくる気配を感じてあわてて床下の貯蔵庫へ潜り込む。文字通り袋のネズミだ。

 

「なんか食い物でもないのかな」
「あーなんか貯蔵庫らしいものがあるぞ」
「やめとけ、腹でもこわすぞ」

 

ただただおびえる私。
彼らに見つかったら裁判で「死刑」または「裁判中に死亡」するかのどちらかだろう。

 

・・・

今週のお題「もしも魔法が使えたら」